ソファ・チェア座面

布製ソファ・座面のお手入れ

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布生地は細かい埃やごみが付着しやすい素材です。

日頃から柔らかい布や、毛先が柔らかめのブラシなどで汚れを落としたり、掃除機をかけるなどのお手入れをおこなってください。

掃除機をかける際には、普通の吸い込み口のままだと布を傷つけるおそれがありますので、ブラシタイプに変更してからかけます。

またポリエステル100%の素材の場合は、水をはじく性質があるため、水拭きでの掃除が可能です。きつく絞った布で生地を軽く叩くようにして汚れを取りましょう。

汚れが取れにくいからといって強く擦ると、キズなどの原因になります。

水拭きしてもなかなか取れない汚れは、せっけん水を使用し、水だけの時と同様に軽くトントンと叩いて拭き取ってください。最後は乾拭きで仕上げて、水分が残らないようにします。

(※ポリエステル100%以外では、水拭きはおこなわないでください。)



ポリエステル100%の生地は、カバー(生地部分)が外せるものであれば自宅で洗うことも出来ます。

手洗いしたあと、脱水機は使わず陰干しで乾かしてください。

それ以外の生地は、どうしても洗いたい場合にはクリーニングに出しましょう。

コーヒーなどをこぼしてしまったら

お茶やコーヒー・ジュースなどをこぼしてしまった時は、中性洗剤を使って拭き取ります。

ぬるま湯で薄めた中性洗剤を柔らかい布に浸し、汚れの外側から内側に向かって円を描くような形で「トントン叩くようにして」拭き取ります。

このとき擦ると余計に広がったり、取れなくなることがありますので注意してください。

汚れが取れたら、洗剤を布で吸うように拭き、自然乾燥させて完了です。


本革(クロームなめし)製ソファ・座面のお手入れ

クロームなめしの生地は直射日光に弱く、長時間日光にあたる場所に置いておくと変色することがあります。

出来るだけそういった環境を避けて置き、難しい場合にはカーテンなどで調整してください。

普段のお手入れは、柔らかい布で乾拭きするだけで十分です。水気も変色・変形の原因となるものですので、水拭きはおこなわず、乾拭きのみにしましょう。

汚れを取るときには

液体をこぼした際など、乾拭きで取れない汚れがある場合には、かたく絞った雑巾で拭き取ります。強く擦ったりはせず、トントンと叩くように拭き取ってください。

半年に一回くらいの頻度で家具用レザークリーム(プロテクションクリーム)を塗り込むお手入れをすることで、生地を汚れやシミ・カビから守り、またもともとついてしまっている汚れも目立たなくする効果があります。


本革(ヌメ革)製ソファ・座面のお手入れ

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ヌメ革には塗装・染色がほどこされていませんので、キズがつきやすく、変色もしやすい素材となっています。

ただ、時間の経過とともに色味が変わっていく様子は、色落ちというような感じではなく、むしろ使い込むほどに独自の味とツヤが出ていく印象で、それがヌメ革の魅力でもあります。

アンティーク家具においては直射日光に弱い素材が多い中、ヌメ革は例外的に、日光にあてることで良い効果が出ます。

革の深層部に含まれた油分が表面に染み出てきて、購入当初よりもツヤのあるアメ色に変わるとともに、全体が質のよい油で保護されて汚れにくくなり、強度も増します。

革の繊維がほぐれてきますので、座り心地も次第に馴染んでくることでしょう。

新品のヌメ革ソファを購入された場合は、本格的なご使用前に2~3週間日光にあてることを、最初のお手入れとしておこなうことをおすすめしております。

その後は定期的に、ヌメ革専用のクリーム・クリーナーを使ってお手入れするようにすると、細かい汚れやキズも目立たなくなり、美しい状態で長く使っていただけます。

(ヌメ革にあわないクリーム・クリーナーの使用は、かえってソファ・座面を傷める原因となります。必ず専用のものをお使いください。)

汚れを取るときには

ヌメ革は水分に弱く、特に使い始めて間もない頃には、シミになりやすくなっています。

その他の汚れも時間が経つと革の内部まで浸透し、落としにくくなりますので、汚してしまった際にはすみやかに拭き取りましょう。

基本は柔らかい布で乾拭きで落とすようにして、それでも汚れが残る場合には、ぬるま湯に浸してからかたく絞った布で拭き取ります。

汚れた箇所だけを強く拭きすぎたり、擦ったりすると色落ち・色ムラの原因となります。擦らないように注意しながら、汚れの周りも含めて優しく叩くようにして落としてください。


合皮製ソファ・座面のお手入れ

合皮は本革と比べて汚れにくく、万一汚れた場合にも取れやすくなっています。

ある程度気を遣って使用していれば、汚れが目立つということは少ないでしょう。

日頃のお手入れとしては、清潔な柔らかい布での乾拭き、取れにくい汚れがある場合にはポリエステル100%の生地と同じく水拭きが出来ます。

水(または必要に応じてせっけん水)に浸してかたく絞った布で拭き、最後は乾拭きで水分を吸い取って仕上げて完了です。

※合皮製ソファは、引っ掻くとキズがつきやすくなっています。掃除機の使用はおこなわないようにしてください。


クッションのお手入れ

ソファや椅子のクッションは、長年使用するうちすこしずつ「へたり」が生じてきます。

素材にかかわらず、日頃からお手入れをしていただくことで、長持ちさせることができます。

ウレタン材・クッション材は消耗品となっていますので、寿命と感じたタイミングで新しいものと交換してください。

日頃のお手入れ

クッション内に湿気がたまらないように注意し、よく晴れた日には頻繁に陰干しするようにしましょう。

また、ソファにしても椅子にしても、同じ位置にばかり力が加わる状態が続くと、クッションのへたりが早く発生するようになります。

1カ所だけに座らないようにする、定期的にクッションの左右を入れ替えるなど、偏りが生じないよう工夫することを推奨いたします。

ウレタン材クッションのお手入れ

陰干し後、クッション全体を軽く叩いて、カバーと馴染ませてください。

ウレタン材は、使用しはじめてから5年~7年経ったときが交換時です。

フェザー(羽毛)クッションのお手入れ

フェザークッションの場合は、ウレタンと比べると格段に長持ちするものの、特に内部に湿気がたまりやすくなっています。

お手入れ方法としては、羽毛布団と同じようなものと考えていただければわかりやすいかもしれません。

晴れた日の陰干しをおこなった後、クッション全体を強めに押しながら、全体に空気を取り入れます。

このとき、羽毛をほぐしていくような感覚で、すき間にも空気が入るようにしてください。ファスナー付きの場合には、ファスナーを開けてから空気を入れはじめます。

その後、横向きでも同じように押し、まんべんなく空気を含ませます。

まんべんなく空気が入り、全体がふっくらとしてきたら、形を優しく整えて馴染ませましょう。そのまま少しおけば、綺麗なクッションの形になります。

これをおこなうことで、フェザークッションの寿命はまったく違ってきますし、背クッション・座クッションともに、いつもふんわりとした綺麗な状態で気持ちよくお使いいただけます。

短時間で簡単にできるお手入れですので、ぜひ取り入れてみてください。


木の部分のお手入れ・注意事項

飲み物などを直接置かない

肘部分やソファ付属のサイドテーブルなどは、木製の場合が多くなっています。

木は水気や熱に弱くなっていますので、飲み物などは直接置かないように注意しましょう。

コースターや茶托、ランチョンマットなどをご使用ください。

お手入れは乾拭きで

木の部分のお手入れは、柔らかく清潔な布での乾拭きでおこないます。

お茶やコーヒーなどをこぼしてしまった際には、すぐに乾いた布で吸い取ってください。

色の濃いもので汚れがついてしまった場合は、かたく絞った布で水拭きしましょう。(水拭きした後は、必ず乾拭きで水分を取り除きます。)

それでも落ちないときは、酢水を使うかサンドペーパーを使用して染み部分を削るようにして、化学薬品(洗剤やシンナー、漂白剤など)は一切使わないようにしてください。

定期メンテナンス

木の部分がオイル仕上げの椅子・ソファをお使いの場合は、定期的にサンドペーパーとオイルを使ったオイルメンテナンスをおこなうことをおすすめしております。

オイルメンテナンスは、木を汚れやキズから回復させ、より美しい風合いへと導きます。

オイルメンテナンスの方法は、こちらから。

(このお手入れの際には、ソファ・座面のクッションが取り外し可能な場合は取り除いてから、そうでない場合はオイルが木以外の部分に染みないよう注意しながらおこなってください。)

ソファ設置の際のワンポイント

新しくソファを購入して設置する際は、あらかじめ「キズ防止対策」をしてからの設置をおすすめしております。

ソファを一度設置したら動かすことはないし、動かすときには持ち上げるのでキズの心配はない……と思われるかもしれませんが、毎日人が座ったり立ったりするだけで、大きく重いソファでも多少動いてしまうもの。

ソファの脚、そしてフローリングの床や絨毯をきれいな状態で守るために、脚の裏部分にキズ防止シールを貼り付けましょう。キズ防止シールは、ホームセンターなどで数百円で手に入ります。



また設置の際のひと工夫として、壁際にソファを置く場合には、壁からある程度(15cm以上)離して置くことをおすすめいたします。

「効率よくスペースを使いたいから、ソファは壁に密着させる」という方もいらっしゃるのですが、壁にくっついたソファは想像以上に窮屈で、座る人に圧迫感を与えてしまいます。

掃除をしやすくするため、というのもありますが、少しでも壁との距離を保つことでソファ周りの空間に余裕が生まれ、快適に使っていただけます。

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